シグ「あの、、ちょっといいですか」
A『ん?どした?』
「、、抱きついてもいいですか」
『え、えっ、何、急に』
(シグはAを前から抱きしめた)
「…」
『いきなりどうしたんだよ…』
「あの…先輩に会ってない間、ずっと考えてたのです。正しくいえば妄想ですが…。先輩は私に好きだと言ってくれたし、俺に惚れてみなよともいいましたね。まだその返事は出していませんが、それについてずっと考えていました。そしたら、先輩の後ろ姿とか髪色とか、酒飲んで眠そうに目を閉じてる顔とか、声のトーンとか、いろいろ思い出したんです。この間渋谷の本屋の前で先輩を見つけたときはいつもの黒ジャージとは違う服で、黒地に赤い金魚柄の首元が開いたワイシャツで、どきっとしたこととか。
正直先輩に恋心があるのかはわかりません、このドキドキもまやかしなのかもしれません。でも、はっきりと言えるのは、先輩と触れ合ってみたいと思ったことです。ぎゅって、ハグして、そっとキスをしたくなりました。先輩にイタズラしたくなりました。
きっと、先輩なら、わたしのことを好きだと言ってくれる先輩なら、こういう気持ちを持っている私でも受け入れてくれるのかなって、淡く期待しています…」